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2016年4月

2016年4月15日 (金)

新潟のBRT

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先日、新潟駅前からBRTに乗ってみた。

古町での飲み会に行くためである。

残念ながら、何かが「変わった」のだと感じられるものがない。

「魅力的で人にやさしい未来の新潟市」を予感させるものがない。

巷では乗り換えの不便さや、税金の無駄づかいだとの指摘から廃止論まで飛び出すありさまだ。

メディアはメディアで、前後の脈絡は省略して小さな不具合の事実だけを小ネタ的に垂れ流す。

確かに現状は30億の税金が有効に機能しているとは実感できないし、むしろ不便になったという

意見ももっともな指摘であると思う。

最初の一歩であるとはいえ、いや、最初の一歩だからこそ「あ!変わったねっ。」と感じられる何かをうみだす必要があったはずだ。

その部分については初期投資予算の少なさを言い訳にしてはいけないと思う。

しかし、新潟市の公共交通システムの改革は絶対に必要な喫緊の課題だという思いは変わっていない。

蹴つまづきながらでも、その具体的な一歩を踏み出した意味は小さくないし、机上論から実際に運行が

始まった事で、市民の関心も高まった。

身近な問題としてやっと本気で議論できる土壌がととのった事こそが重要である。

何故やらなければいけないのか、どんな未来像をえがいているのか、その点で市民のコンセンサスをまとめあげ、

冷静に原点を見つめ直すよい機会である。

そういう土壌をつくる為の30億であると割り切れば、あながち高い買い物ではなかったのではと思う。

人の心を動かす値段はプライスレスなのだから。

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5分毎にバスは来るが、連接バスは1時間に1便。

「ビッグスワン」ってどう?

今般の国立競技場の騒動で、ひとつ良かったかなと思う事がある。

それは、スタジアム建築のような巨大構造物のデザインが、居酒屋談義として誰でも話せる

みじかな話題にのぼった事。

純粋に建築としての美しさや機能性、歴史や周辺環境をふくめた総合的な計画の意味などを

かたっていたわけではないにせよ、少なくとも建築のトピックが、(切り口については横においと

くとして)連日のようにメディアでも語られつづけた例はいままで記憶になかった事である。

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そんななか地元新潟のビッグスワンスタジアムはどうだろう。

Jリーグの発足から2002年のW杯の開催を経て、日本国内にも多くのサッカースタジアムが

建設されてきた。それまでの陸上競技場と大きく異なるのは、観客席の大部分が屋根で覆わ

れている事。まさに「スタジアム」と呼ぶにふさわしい建築物なのである。

最初にビッグスワンをみたのは確か2001年のコンフェデレーションズ杯のとき。その時は新

幹線の車窓からみえてきた姿に、その巨大さゆえ好印象はもてなかった事を覚えている。し

かし、実際に地上レベルから近づいていくと、全然違う感覚に変わった。威圧感のようなもの

は感じられない。広大な公園計画の中のロケーションの良さや、幕屋根の軽さ、基壇部分の

みを垂直面とした配慮など、設計者の手練れを感じる。なかなかどうして、少なくとも日本の

スタジアムの中では優れたデザインのひとつにかぞえられるのではないだろうかと。

一方、世界ではスタジアム建築Best10などといった公式・非公式なコンクール等も行われて

いるようだ。建築的なかっこよさ、サッカー観戦空間としての質に対してランキング付けをして

楽しんでいる。それだけ建築もサッカーも文化として根付いている事の証しなのだろう。おくれ

ばせながら日本のサッカースタジアムも量から質の時代をむかえ、サッカー専用スタジアムの

臨場感はなにものにもかえがたいとの声が高まっている。

ビッグスワンがもし陸上トラックのないサッカー専用であったなら、、、

おらがチームのホームスタジアムとして堂々と世界に自慢したいところなのだが。

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ペーパークラフト:世界レベルのスーベニア

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